週2歩のマーチ
割烹、焼き鳥、ビストロ、スパニッシュ、カレー…さまざまな料理ジャンルがありますが、ジャンルとして、とりわけ「予約が取りづらいお店が多い」のが、お寿司屋さんだと思います。
名店とは聞くものの、まず予約ができないし、たまたま入れたとして次のお伺いもできない…
美味しいお店というのは、もちろん、人気が出るでしょうから、行列ができたり、予約が取りにくいものですが、まったく訪問のチャンスがないと、縁遠い世界と感じてしまいます。
そこで、個人的には予約が取りやすい~頑張れば取れるお店が好きなのですが、その中でも、もちろんコスパが良いほうが好きです。
日・月の週2営業の「日進月歩」は、そういった意味では、「気軽に訪問できる寿司屋」なのではないでしょうか。
恵比寿の名店「くりや川」の若手修行として、お店がお休みの日・月の営業なのですが、ネタは「本店」と同じで、豪華にもかかわらず、ランチなら1万円アンダーで握りのみ・11貫もいただき、「回らないお寿司入門」としてもよいかもしれません。(変化球のネタもあるので、2点目以降のほうがいいかもですが)
お店は、恵比寿駅から徒歩10分くらいの場所にあります。
この日、最初にいただいたのは、スミイカ。まだ出始めで、小さめ。これから大きくなっていくそうです。
キス。
カツオ。もう旬の終わりですね。酢飯が赤酢と白酢のもの2種あり、ネタで使い分けているそうです。
逆に、これから始まっていくブリ。
カキ。仙鳳趾産でミルキーな濃厚さ。ネタそのものは「重い」ですが、お酢で絞めることにより軽さを出しています。
マグロの赤身。塩釜で上がったものだそうです。マグロもこれからの時期、よりおいしくなっていきますね。
トロ。同じ産地のもので、濃厚ながら赤酢のシャリが軽やかにしてくれます。
小肌。お酢で軽めに〆ているとのことでしたが、十分にお酢とサカナのうまみが感じられます。
イセエビ。握りは初めて食べました。淡泊そうな見た目と相反して、濃厚な海老のうまみがつまっています。後でさばいているところを観ましたが、大きなイセエビでした。
いくら。一般的なものと比べると見た目が「濁って」見えますが、漬け方が独特のようで、「たまごらしさを味わってほしい」とのこと。味は、鶏卵の黄身のような味わいで「たまご」らしさがとても際立っていました。
煮ハマグリ。いわゆる「アナゴのたれ」こと煮切りはアナゴの骨を煮込みますが、ハマグリで作った「ハマグリの煮切り」が絶妙にマッチします。
あと手渡しの「てこね寿司」と玉子が登場しました。
カキやイセエビをはじめ、こだわった逸品ぞろいなのに、この価格はリーズナブルだと思います。そのうち「違う世界のお店」となってしまわないことを願いつつ、人気が出ることは間違いないお店です。