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装物語

マンガ・アニメの世界では、キャラクはいつも同じ格好です。『ルパン三世』『ワンピース』『名探偵コナン』などなど、登場するキャラクターは、同じ格好ばかり目に浮かびます。理由としてよく聞くのが、学校を舞台としたものが多く、そういった作品では制服というアイテムがあるという指摘です。小中高の学校を主な舞台とした作品では、制服があり、服装は画一的である。逆に、制服があるからこそ、みな同じ格好のなかで差異を見出す必要がある。それゆえ、現実には見かけない髪の色や、奇抜な髪型が出現するのだ……

こういった指摘は日本アニメ独特の髪色への指摘など、なるほどと思われる、部分がある一方でワンピや、ルパンが同じ服装であることに対しては不十分な説明になりそうです。彼らはアウトローな存在であり、学園の規則を守る存在でも、制服があるわけでもないからです。

また、別の指摘ではアニメやマンガは描く必要があり、キャラクターが裸でない限り、なにを着るかという問題がつきまといます。(裸なら裸の理由が必要でしょうが)その際、描き手である作家やイラストレーターやアニメーターがいちいち新たな装いを考えるのは面倒なので画一的、という見方があります。

たしかに、いちいち考えるのは面倒ですし、特にアニメのような複数の会社や、人間を巻き込んだプロジェクトでバンバン新しいコスチュームを考え、実現化していくのは、合意形成や色合いを定めいてく作業を考えると難し気もしてきます。

一方で、ワンピの扉絵を見ると様々な服装を着せたいという想いもあるのかな、という気もしますが……

描く手間問題にも絡んでいますが、もう一個、指摘されている点としてよく聞くのは、アイデンティティの確立として、です。キャラクターの個性として、性格もありますが、まずは外見から、ということです。キャラ立ちという言葉があるように、キャラを立たせるためには、他キャラとの差別化は必須です。

また、装いが決まってさえいればその装いのパーツをトレードマークとすることができます。

たとえば、ルパン三世の赤いジャケット(最新シリーズでは青ですが)が、爆発シーンのあとに舞っていれば、キャラクターを登場させなくてもそのシーンにキャラが存在して、なおかつ危険に巻き込まれたのか。という不安感を視聴者に与えることができます。

音乃木坂学園の制服を着ていれば『ラブライブ』のコスプレであり、髪型や髪の色などでどのキャラになっているかは、(似合っている・いないは見るによって変わるでしょうが)見ればわかるところです。そのキャラクターの装いこそが、キャラ立ちにとって重要であり、キャラになりきれたり近づける行為としてコスプレがあることは、キャラクターの要素として装いが重要視されている証しではないでしょうか。

ドラマなど実写作品も同じようにこの人物といえばコレといった装いがあるように、装いもキャラの一部なのでしょう。

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