"Dancing in a hurricane"

年が明けると開催されるさまざまな行事……でも、服飾好きな方々で話題になるのはやはりクリアランスセールでしょう。

百貨店だけでなく、セレクトショップでも活発におこなわれているようですので、「初買い」はセール♪という方もいらっしゃると思います。

かくいう僕もその1人。

今回買ったのは、クロケットアンドジョーンズ(Crocket & Jones)のブーツ。クロケットアンドジョーンズはブランドとしても多様なラスト、モデルを展開していますが、いろいろなショップに別注品も出しており、世に送り出された靴は実に多種多様です。

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今回、購入したのは高島屋クロケットアンドジョーンズの靴はモデルごとに名前(おそらく地名)が付与されていますが、今回のものは別注品のなかでも名前がないモデルのよう。

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インソックスを見るとブランド名がプリントではなく、刻印になっています。これはクロケットアンドジョーンズで展開している2種類のラインのうち通常のスタンダードラインより上のハンドグレードラインの靴の仕様です。


ハンドグレードラインのブーツはVilliersというモデルがあるようです。パンチドキャップトゥのブーツらしく、これなのかな?と思いましたが、インソックスには「for Takashimaya」の文字。やはり、高島屋の別注品のようです。

店員さん曰く、高島屋180周年記念にConistonというブーツモデルを元に、ラストを変更して、キャップトゥからパンチドキャップに変更、そしてハンドグレードライン仕様で造ったモデルとのこと。

Conistonはぼってりしたスタイルが特徴のラスト325を使用していますが、この高島屋モデルは363という、ややロングノーズのラウンドトゥラストを使用しているとのこと。363はMelcombeというパンチドキャップの短靴で使用されていたりしますが、ブーツで使用しているのは初めて見ました。325よりもスマートなのが、ドレス寄りないでたちでも使えそうです。

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ソールはビブラムソールとのこと。ハンドグレードラインの革底はヒドゥンチャネルで、ここも、スタンダードラインがオープンチャネルなのと違うところですが、こうしたゴム底では関係ないですね笑。

しかして、見えない中の資材もスタンダードラインとハンドグレードラインでは異なるそうで、そういった意味では単に下敷きのロゴが違うだけではないようです。

Conistonもグレインレザーで、C&J側では何と呼んでいるのか不明ですが、この高島屋モデルはコッツウォルドグレインという呼び名のようです。

もともと、Conistonのようなシンプル目の表情のブーツを探していましたが、よりスマートなものを欲していました。しかし、ハードユースもしたくよくあるスマート別注モデルで取り外されるストームウェルトはついていて欲しい……と思ったところに、セールで見て購入しました。

次の日、早速ドレス寄りのよそおいで履いてみました。

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履きごごちですが、まず選ぶ際、ブーツは短靴よりハーフサイズあげることもある中、タイトフィット狙いでハーフサイズ下げて購入、エドワード・グリーンのような土踏まずを突き上げるような感触で、これがハンドグレードラインの真骨頂なのか、ラストが足に合っているのかは不明ですが、まだまだ他の箇所もキツキツで、ピチピチといった感触。心地よい履きごごちになるにはもう少し時間がかかるようです。

高島屋180周年は2011年とのこと。通常時、店頭に並んでいないようなものにも出会えるのが、セールの醍醐味の1つかもしれません。