サイレントリカバリー

靴を点検してるときに悲しいこと…

色々な形のキズが付いてしまうことがあります。気をつけていてもガリっとやってしまうこともありますし、いつの間にやらなんだか変なキズが付いていることもあります。

無論、未然に防げればベストですし、見つけた時は落ち込みますが、それを補修して付き合うのも、自分だけの唯一無二の靴と言えるでしょう。


こすった、くらいであればクリームを塗る際、厚めに塗ったりワックスでなんとかなりますが、明確な傷や欠けてしまうようなタイプだとそれでも目立ってしまいます。

そこで、用意するのは紙ヤスリ。

紙ヤスリの「荒いやつ」と「細かいやつ」を2〜3種類用意して、荒い方から順番にキズの周りをヤスリがけ。そうするとキズがごまかせる……というものです。


紙ヤスリは番号が高いほど細かいのですが、私は240番と500番を使ってみました。

キズがあったのはエドワードグリーンのローファー「ピカデリー」。

悲しいことに左の側面に切傷のような痕が……

やることはシンプルで、240番でキズ周辺を磨くとやや毛羽立ちます。その後、番手の高い紙ヤスリ500番で整えて、いつも通りクリームでメンテナンス。

その後がこちらです。

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気になる人はもっと番手の高い細かいヤスリを使ってもいいかと。


もちろんアップにするとキズはわかりますが、ケアの後だと、目立たないかと。


もう一足はミヤギコウギョウのキャップトゥ。キャップがキズついてしまい、パテで補修した後ヤスリでデコボコをならして周囲との差を埋めて、クリーム+ワックスで保護。言われると気づく、のレベルに補修できたと信じています笑

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無傷がイチバンですが、美術品のように大事にしまっておくのではなく、履きジワやシミ、そしてその後のメンテナンスで魅力が出てくるもの。

極端な例かもですが、チャールズ皇太子殿下の靴が、穴があいても補修されて履かれていることから「チャールズパッチ」と呼ばれる補修もあります。どこの程度まで補修するか、は人によるでしょうが、アイテムとして長い付き合いを模索していきたいと考えています。