無言の後衛

革靴を長く履くためのメンテナンスにはデイリーやウィークリーの、家で行うためのものと、底の張り替えといった自分ではできないものがあります。

特に底の張り替えは、大きな区切りとなるところで、例えば革底だった靴を雨用にゴム底にしたり、ゴム底のなかでもいろいろあり、と思います。

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個人的に、悩む点は、雨用にしたい革底靴をオールソールのタイミングでゴム底に変えつつも悩むのがダイナイトソールにするのかビブラムにするのか、といったところです。

ビブラムはシングルソールのため、多くの靴がシングルソールですし、履いた感触をそこまで変えないと思うのですが、ダブルソールであるダイナイトソールの厚さはそれはそれで持続性の向上、つまり次のソール交換までが長くなることにつながる感じがあって好きです。

しかし、雨用の靴である期間が長く、使用頻度が高いとそれだけ傷みやすい期間が長いということでもあります。

3年前にオールソールをしたリーガルの元ハイブランドであるJohnston&Murphyを雨用靴、ダイナイトにしたのですが、最近雨のたびに要メンテナンスといった「疲れ」をみせるようになりました。

そこで最近はビブラムにすることが多いです。

革底の交換で悩むのは、どの程度のランクの革にするのか、伏せ縫い(ヒドゥンチャネル)にするのか、といったところでしょうか。この場合、やはりもともと高価な靴だったり思い入れの強い靴だと次の交換までの「時間稼ぎ」のために、価格は高いがその分すり減りにくい革を選択することが多いです。チャネルに関してはオープンにすることが多いです。理由としては、ヒドゥンだと滑りやすいこと、あんまり持ちや履き心地が変わるわけではないところに費用をかけるのは……といったところからです。ただ、エドワード・グリーンの靴がオールソールするときはまた変節するかも……ただ、現状は、よく利用しているReshにお願いするのはレンデンバッハソールのオープンチャネルが頻度が高いです。

また、ヒールも選択可能ですが、全面ゴムを選びます。革+ゴムを選ぶことは全くないですね。理由はやはり滑りやすさです。東京は急な坂などもあり、気持ちよく歩くために滑ったり、それで余計に革底が削れるくらいなら、安心・安定なものを選択しています。同じくReshでは、コンチネンタルラバーを選びますが、これは非常に硬いみたいで、オールソールまで一度も交換しないこともあったりするほどの硬さを誇ります。

そして、革底の靴で悩むのはトゥスチールを付けるかどうか、です。これを付けるとたしかに先頭の減りは軽減するのため、基本的には付けるオーダーをしています。

ちなみに、WFG展開のミヤギコウギョウの靴はWFGで純正修理が可能なため、そちらでお願いをしています。オプションはないですが、買った時と同じヒドゥンチャネルにヒールがレザー+ゴムで帰ってくるし、必要であれば、ウェルトの交換もしてくれるみたいでして、上の革が壊れるまで交換が純正の手で可能なのはとても頼もしいですね。(個人的に日本ブランドが好きな理由の一つにこういった純正サポートにもあります)

修理専門店に頼む場合、純正ではないし、店によってスキルが違うしで、やや不安だったりするオールソール。しかし自分好みの靴に変えられることは好きな服や靴を纏うためにも重要なことですね。

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