ヴォヤージュ1879:クロケのロイヤルワラント

クロケット&ジョーンズが、ロイヤルワラントを獲得したようなのが、インスタグラムの公式を見るとわかります。

英国王室ご用達ともいわれ、紋章を刻印することが可能になり、靴の有名ブランドだとTricker'sがインソックスに記しています。この紋章は実は3種類あり、エリザベス女王・夫のエディンバラ公・王位継承者であるウェールズ公のチャールズ皇太子誰か1人の認定で、1つ紋章を使うことが許されます。3つもっているブランドもあれば、5年ごとの定期更新で脱落してしまうブランドもあるようです。

Tricker'sは、チャールズ皇太子愛用とのことで、1つのワラントを持っています。ジョン・ロブも王室の愛用品として有名ですが、対象はビスポーク部門として独立した「ジョン・ロブ・ロンドン」に対してですので、既製品ブランド「ジョン・ロブ・パリ」にはないわけですね。

紳士服関係でいうト、シャツメーカー「ターンブルアッサー」やアウター「バウアー」、香水の「ペンハリガン」なども授与されています。

 

クロケット&ジョーンズが授与されたのは初めてではないでしょうか。立ち位置としては、歴史ある高級靴ながら、老舗有名ブランドであるジョン・ロブ・パリやエドワード・グリーン、そして新興ガジアーノ&ガーリングの一つ下…であり、しかしてトレンドやファッショナブルな印象のあるブランドとしてシーズンごとに新バリエーション・新モデルやセレクトショップ別注を展開しています。

デザインの一方、造りに関しては批判的な向きもよくあるようです。インソックスの刻印が箔による、標準ライン:スタンダードラインは特に酷評する人が多いように思えます。インソックス刻印が実印(実際に凸凹があるタイプ)のプレミアムライン:ハンドグレードラインはスタンダードよりも良い資材を使っているということで、批判意見は少なくなりますが、疑問を投げかける声も聴きます。それだけこのブランドが表立っているからこそ、批判が集まるのかもしれません。

個人的には、メーカーが近いという理由で日本製が好きなため、フォーマル・ビジネス向きのシューズは日本製が多くを占めています。まあ、英国製の靴を修理してもらうリペアショップの作業クオリティに文句があるわけでなく、せいぜいメーカー純正の修理、ウェルとが切れても直せて履き続けられるという程度なのですが。

 

日本製は精緻な印象を受ける一方で、カジュアルとフォーマルの間といったバランス感が必要なものにはまだまだという印象を受けます。

アウトドアブーツやローファーなどは英国製のほうに惹かれるものを感じます。クロケの靴は持っているのは、アウトドアブーツとスエードチャッカブーツ。特にスエードチャッカはアンラインドなのが使い勝手が良いです。

ワラントを取ったことでどのようなブランドに変化していくのか?あるいはしないのか注目していきたいです。

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