小樽の光:小樽の観光資源

水族館などもありますが、小樽駅から街が続く範囲を小樽というならば、どこまでも続いていきそうな札幌と違い、小樽は小さい街です。特に観光名所と言えるのは実質駅舎があるほうでしょう。駅から、鉄道と並行のように商店街・運河・海とあり、この3ラインが人のにぎわっているところ、でしょうか。駅を起点にこの3ラインに垂直に交じるようにフォークのようなかたちで導線ができている街です。

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いちばん有名なのは運河の倉庫街だと思いますが、ここまでいくには、この「フォーク」のどれかを進んでいく必要があります。いちばん大きな通りが文字通り大通りとして、駅から港までまっすぐ伸びていますが、フォークの「右翼」、駅を出て右端の通りにあるのが、往時の小樽を代表する今となってはレトロな建築物がある通り。おそらく、多くの方がこちらから運河へと向かうのではないでしょうか。

訪れたのは3月の3連休の中日。道路脇には雪が積まれている寒い日でしたが、運河では大勢の観光客が写真を撮っており、さまざまな海外の人も多くすれ違いました。ここからより、海寄りの港はほんとうに実用的な港で海が見えるくらいのたのしみしかなく、寒い日にわざわざ、ということなのか、人はまばらでした。(遊覧船もあるようでしたが、冬季はお休みのようです)

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小樽は寿司屋が多いことで有名で、私も一軒尋ねてみました。おたる政寿司はビルになっており、小樽でも有名なお寿司屋さんの一つでしょう。混雑ぶりとそのお寿司の味に人気ぶりがうかがえます。札幌のお寿司屋さんも東京よりリーズナブルでしたが、鮮度がさらに高いと感じられるネタでした。とくに北海道しか食べれないとどこかで聞いたことのあるボタンエビはとてもおいしかったです。

ここでも英語メニューがあり、隣の方が外国人カップルで、外国人の方が来る盛況ぶりを見ました。

小樽の町自体は山に囲まれそこまで大きい都市ではないのに、なぜにこんなに人が集まってくるのでしょうか。運河エリア?街並み?寿司?

寿司はたしかに東京、そして札幌とも違うおいしい寿司でしたが、グルメだけが目的なのでしょうか。

町並みはたしかに、海外のレンガ造りや石造りの建物がない街の人にとっては、新鮮でしょうが、連続した街並みと言うよりは、そういった歴史的な建物がぽつぽつとある程度で、運河のようなパースペクティブな景観としては見るのは難しいと思います。(現在、歴史建築物の隣が空き地になっている箇所があり、もしこれから建てるのであれば、街並みとしてレトロな連続感があったほうが、ウケはよくなるでしょう)

個人\的には新千歳から1本の列車かつ1時間30分程度、札幌から1時間というのが大きいのかもしれないと思いました。空港から直結というのは、ほかの北海道観光のついでに非常に立ち寄りやすい立地ですし、道内最大都市札幌からほど近いのも、3~5日のバケーションのうち、2泊札幌、1日小樽というのもたやすくできます。また、スキーもできる冬季は、スキーの「ついで」に観光できるというのが大きいかもしれません。

 

コンパクトゆえに成功した観光地として東京・横浜近郊の鎌倉・江の島が思い出されますが、鎌倉・江の島は観光だけでなく、住まいとしても人気で、そういった方向性にもっていけると人口減を止めるまではいかなくも抗うことができるかもしれません。

街の魅力は簡単には言語化できるものではありませんが、また訪れたい街です。

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