License to buy:スーツを買うときの個人的ポイント

スーツを買う時、見るポイントはいろいろあります。

ラペル(襟)の形が普通のタイプ(ノチッドラペル)なのか、尖ったタイプ(ピークドラペルなのか。ボタンはシングル(縦一列)なのか、ダブルなのか。シングルの3つボタンなのか、2つボタンなのか。袖ボタンは本切羽(飾りボタンではない)なのか、色合いは……などなど。
しかし、ポケット位置を見るという人や、そのスーツの成分表を見るという人はあんまりいないのかもしれません。スーツは仕事の作業着だからなんでも良いという人もいますが、作業着だからこそ気持ちよく着れた方が良いのでは、と思います。

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せっかくクラシックに装うのならば、クラシックなデザインのスーツを纏いたい。個人的にこだわっているポイントはジャケットの腰ポケット上部の位置が、最下部ボタンと同じライン上にあるか、といったところです。ポケットラインより下にボタンが来てるものはやや、Vゾーンが広めで、その逆はVゾーンが狭めです。流行によってこのラインが上下しますが、そこから一つ上のボタンまでの間隔はあまりいじれるものではないようで、平均して10cm前後といったところではないでしょうか。もちろん、ここを、例えば9.5cmにすることで、さりげなくVゾーンを広めにしていたり、その逆があったりするわけですが、ポケットラインが守られていると大枠してのクラシックスタイルを守っているのだな、という印象を受けます。
また、本切羽が好きなので、既製とはいえ、そういう仕様のものを選んでしまいがちです。ファブリックもあんまり化繊を使ったものは好まず、天然由来の高いものを買う傾向にあります。
 
装いへの投資として靴>ネクタイ≧シャツ>スーツという配分なため、スーツは百貨店のセールやツープライス店で買うことも多いのですが、こういう視点で見ていくと思った他、型紙などによりサイズ感を試す前の段階で、思ったより絞り込んでしまいます。時にはその中で欲しい柄・色
が、なく諦めることもありますが、それはそれで、スタイルとしてわかりやすく選択ができるのではないかな、と思います。
大阪で暮らしていた時代、良かった百貨店のスーツセールは阪急百貨店のおこなっていたもの。スーツにカテゴリがあり、モードよりのもの、トラディショナルなものといったわけ方があったと記憶してますが、本切羽で、ポケットラインもしっかりしているものが多く、他の百貨店で化繊ものを売っている値段でもウール10.0%のものなどがあった記憶があります。
ツープライス店は、ポケットラインでいうと、スーツカンパニーにはクラシカルなものが多くよく利用しています。
そうそうズボンの裾上げですが、これが一番難しいような……。百貨店に多い傾向である気がしますが、長めの裾にしたがる傾向があります。短いというクレームがあっても長いというクレームはない、からでしょうか。長めだとダボついてしまうので短めにしてもらうのですが、とはいえ、9分丈になってしまうと短すぎる。着ていてずり落ちてくることもありますし、靴を履いて歩き、立ち座りをしてようやくしっくりくる長さがわかるような気がします。

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