Illustrious Loafers

f:id:thumoto:20160116165247j:plainエドワード・グリーンの靴はモデルごとに地名や人名がつけられています。なぜその地名なのか?といったところを考えると、ライフスタイルなども見えてくるようで興味深いです。

写真はBuckinghamバッキンガムというモデル。英国の要であるバッキンガム宮殿のことなのでしょうか。しかし、バッキンガム宮殿での装いにローファーではあまりに格が合わない。ではここでいうバッキンガムが指す装いはなんなのでしょう。

それはこの靴がアンラインドであって、内張りがなるべく廃されている点から考えるとわかる気がします。アンラインドローファーは、内張りがない分履きやすいスリッポンです。そのため、エドワード・グリーン特有の、ラスト・サイズが書かれた「窓」がライニングにないのですが、よりリラックスシーンで活躍するローファーなのです。f:id:thumoto:20160116171341j:plainもとももスリッパであったスリッポンであることを加味して、こうした宮殿のようなところでの室内履きと考えると合点がいきます。

ラストは100というロングノーズ気味のセミスクエアの木型で、ローファーの履き口にある帯「サドル」が長いフルサドルなことと相まって上品な雰囲気のローファーに。こうした優雅さも、城のなかの日常履きと言われるとなんだか納得です。


私がすでに持っているエドワード・グリーンのローファーにPiccadillyピカデリーというモデルがありますが、こちらは、ラスト184によるラウンドトゥなオーソドックスなタイプなローファー。

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アンラインドローファーが欲しくて出合頭に購入したバッキンガム。スーツやコートなどの着用が難しい暖かい〜暑い季節ですが、お気に入りの足元で臨みたいですね。